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今は9割アニポケの感想

遥かなる青い空

日常という名の特別編



大自然の中で野生のポケモンたちと触れ合い、出会ったトレーナーとバトルし、
いつもどおり忙しいトレーナーライフを送るサトシとピカチュウ
ポケセンにて母と通話。すぐ隣り町で父と待ち合わせしているのだそう。
急いで隣町に向かうサトシ。野宿で一夜を明かすとピカチュウの姿が見えない。
困っているサトシにひとりの少年が声をかける。
少年はピカチュウが何者かに連れ去られるところを目撃したという。
少年の案内でついていくと、そこには祝杯を挙げるロケット団の姿が。
ロケット団が声高らかに名乗りを上げている間にサトシはピカチュウを救出。
少年にお礼を言う。少年はハルトというそうで、
ポケモンに触れさせようと、森の中の様々なポケモンを紹介するサトシ。
ハルトはその様子を見て、不思議に落ち着いた態度を見せるのだった。
空腹のサトシに、きのみがいっぱいあるところがある、とハルトが案内した先には
一軒の山小屋が。中では中年男性が空の絵を描いている。
小屋に近づくサトシを見て、近くにいた女性が驚いた表情を見せる。
さっきまで近くにいたハルトは姿が見えなくなり、サトシは疑問に思う。
きのみを頂く了承を得て、サトシは女性からパンもいただく事に。
頂いたきのみとパンを持って森を歩くと、再びハルトが現れる。
ハルトにも頂いたパンをあげようとするが、ハルトは満腹と言って断る。
パンを美味しそうに食べるサトシを見て、ハルトは幸せそうな顔を浮かべた。
ピカチュウと息ピッタリのサトシを見たハルトは、サトシにあるお願い事をする。
父から貰った大切な帽子をマンキーに奪われたので取り返してほしいそう。
ピカチュウで黙らせる事もできるが、帽子が焦げるのでサトシが生身で挑む事に。
抵抗して逃げ回るマンキーだったが、最終的にサトシに捕らえられ、帽子を奪還。
悲しそうなマンキーに、サトシは代わりに自分の帽子を差し出して事を収める。
ハルトに帽子を返そうとするが、なぜかハルトは逃げるようにサトシと距離を取る。
ハルトを追いかけて進んだ先には山小屋の夫婦が。
サトシの手にハルトの帽子が握られているのを見て、男性は声を荒らげる。
経緯を説明するサトシに、驚きの事実が告げられる。
ハルトは夫妻の子供で、もうこの世にはいないのだという。
ポケモンが大好きで、いつも森をはしゃぎ回っていたハルトは空を見上げるのが好きだったそう。
空の絵が並ぶアトリエの中で、ハルトが好きだと言った絵は、
数少ない家族3人の思い出の日の空だという。
ハルトの死後、当たり前にあるものに感謝するようになったと女性は話す。
サトシが訪れた事で、夫妻の気持ちも少しだけ明るい方へと傾いた模様。
山小屋を去ると、サトシの前に再びハルトが現れる。少し反応に戸惑うが、
最後にピカチュウに触れさせようとするサトシ。ハルトの手はピカチュウをすり抜けてしまうが、
サトシと思念を重ね合わせて、ピカチュウの温もりを感じたハルトは、どこかへと消えていった。
待ち合わせのポケセンに着くと、既に父は去ったあとだった。
再開叶わなかったサトシだったが、晩は母がサトシの好物コロッケを振る舞う。
当たり前にそこにあった親の温もりを感じたサトシの目には涙が込み上げた。
一夜明け、再びせわしない冒険心を取り戻したサトシ、
母と別れ、元気に飛び出してゆくのであった。



特別編。状況としてはほぼ尺の埋め合わせだけど、その割にストーリーが粒立っていたな。
サトシらしさあり、ポケモンらしさあり、
展開の構成はわりとよくありがちな感動ストーリーのまさにそれだけど、
最後に母のコロッケの味でカウンターするのは、良い落としどころだなと思いました。
キャラデザもちょっと古風な感じで。
BGMはXYのエモ曲が多用されてて、時代を錯覚させられるけど。
つかサトシの親父って生きてたんだ。
もうとっくに死んでるか蒸発したのかと思ってた。


来年はとうとうサトシの最終章が始まる。
長年続いたサトシの冒険を、どこへ着地させるのか?